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父の刺繍
昨夜のことだ、久しぶりに父の中学校の教え子に電話をして話し込んだ。
彼女も数年前に夫を亡くし、今、校外に一人住まいだ。
庭があって、松や楓など木々が茂っている。今日も植木屋さんが入っていたという。

そして、物置に月刊短歌誌”沃野”が束になっており、昭和29年の束を読んでいたという。
何で、沃野誌があったのか、亡き夫が会費を払って読んでいたという。

この沃野誌は、父も編集をしていて、短歌のお弟子さんを抱えて、添削をしていたのを、私もおぼえている。
彼女は、父の寄稿文を読んで、懐かしく思い出し、すぐそばに居るような気持ちにおそわれたと言った。

「こちらに居ないで、そちらに居たのですか?」と、ほのめかす。

「昔ね、マサキちゃんたちが小さかったとき、先生は、刺繍をしていたときがあるんですよ」と言われた。
それは、せまい郊外の一階建ての借家に家族五人が暮らしていたときのことだ。

「子ども達が勉強しているのを邪魔しないように、お母さんから、教えられて、一針、一針編んでいたのですよ」と。

もうすっかり忘れかけていた頃のことだった。
父には随分と心配をかけた私は、自分のことばかりが精一杯の時代を、おおかた家族と一緒に過ごした。
そんな父の姿なぞ考えられなかったが、私が幼かった頃から”沃野誌”には、父の足跡がしるされていたことに気がつかされた。

「マサキちゃんの文章を読むと、お父様とよく似ていますよ。お父様は、考えて考えて、余分なものをそぎ落として文章を書いていらっしゃいましたが、似ていますよ」と。

考えたこともないことを指摘されて、父が近づいてきた。もっと父のことを知りたくなったし、お寺に残されてある沃野誌が点滅している。

彼女の孫が教師を目指すという。彼女の夫は、都立秋川高校の初代校長をつとめ、白鳳高校や純真学園の校長を勤めあげた人だ。
彼女も彼も父の中学の卒業生でもある。中学時代に高校以上の漢文を教えていたという。高校で漢文を習ったときに、中学の復習のような、その漢文も杜甫や李白など三体詩など奥深いものだったと知らされた。

彼女の夫も、そんな父に影響されたらしい。その祖父の影響は、彼女と彼の孫に伝わろうとしている。


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