霜焼け

2008/01/08 15:28

正月の6日、昨年9月に一泊していらい、息子が顔を出した。

藍染めの衣に腰上げをし、白い脚絆に、白足袋、看板袋をぶら下げての帰宅だった。

玄関には、白い鼻緒の僧堂の下駄がそろえてある。

息子は昨年の3月27日、臨済の修行にと旅立っていった。学校を卒業したままで……。

ほんの一時の帰宅であったが、親の心が潤む。

息子の後ろ姿に、両耳たぶが、赤く腫れているのを見つける。

思わず512万画素の携帯電話で、カシャッ!

父にとっては、宝物の記録である、たくましく思う親心のです。

9ヶ月前、僧堂に入ろうとするその朝、自宅から門前まで、携帯でメールを送っていた彼だった。

門前に到着したところで、ハイと、携帯電話を渡された。

その先は道場への道が続く。

草鞋(わらじ)に網代傘、袈裟文庫と、何もかもはじめて……。

そんな彼を、桜が咲(わら)って迎えてくれた。

彼は、振り返ることもなく、歩いていった。

どんな顔をして歩んだのか?どんな思いだったのか?

ほんの一時の帰宅だったけれど、以前のままの、優しい彼に思えた。




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